ミミズハゼ
学名 Luciogobius guttatus   スズキ目   ハゼ科
分類群 5
RDBランク 6 (魚類)
和名 ミミズハゼ
目科 スズキ目   ハゼ科
学名 Luciogobius guttatus
具体的要件 (1) 環境条件の変化によって容易に上位ランクに移行し得る属性を有するもの。a どの生息・生育地においても生息・生育密度が低く希少である。b 生息・生育地が極限されている。d 生活史の一部または全部で特殊な環境条件を必要としている。
分布 北海道から沖縄本島までの各地に分布する。道内では日本海側と太平洋側の河川に分布する。朝鮮半島と中国大陸、およびウラジオストック付近でも採集されている。
生息環境 川の汽水域や下流域から、淡水が流入している海岸の潮間帯まで広く生息する。主に礫底部に生息し、石の下に隠れていることが多い。
生活史 主に汽水域で生活する両側回遊魚。全長3.5mmの大きさで孵化した仔魚は海へ入り、沿岸域で浮遊生活を送る。孵化後40日で体長13mm前後の稚魚となって河口や海岸へもどり、底生生活に入る。60日後には18mm前後の若魚に成長する。1年後には30mmを超え、その一部は産卵を開始する。2年で約50mm、3年で60mmを超える。
摂餌生態 浮遊生活期の仔稚魚は、汀線をはなれた沿岸水域の表層・中層で、浮遊動物を食って生活している。底生生活に入った個体は、石と石の間や石の下に潜み、ゴカイ類やヨコエビ類などの小動物を食べて生活している。
繁殖生態 西日本での産卵期は2〜5月である。底面が平たく、底がわずかに水底の砂泥中に埋もれている石の下面に産卵室を掘り、長さ2.5mmの長ナス形をした卵を1層に産みつける。体内卵数は350個(体長28mm)から1700個(62mm)程度で、産着卵数は800〜1000個程度である。産卵後、雄は石の下にとどまり、水温15〜20℃の水中で卵が孵化するまで、10日以上卵を守り続ける。
生息状況 海水の影響を受ける河口域に、礫が存在する環境が必要となる。近年は、河川改修により、その生息域が狭められる傾向にある。
環境庁RDB1991
環境庁レッドリスト1999
水産庁1998
天然記念物
備考