分類群 |
4 |
RDBランク |
5 (両ハ類) |
和名 |
コモチカナヘビ |
目科 |
有鱗目トカゲ亜目   カナヘビ科 |
学名 |
Lacerta vivipara |
具体的要件 |
(1) 大部分の個体群で個体数が大幅に減少している。(2) 大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつある。(3) 大部分の個体群がその繁殖能力を上回る捕獲圧にさらされている。近年は原野の農地造成や牧場化により本種の生息環境が狭められている。本種は自然状態ではやち坊主等に隠れながら体温調節のための日光浴を行うが、湿原に木道が敷設されるとその上で日光浴を行なうようになり、結果として外敵に身をさらし捕食されるという問題が起きている。 |
分布 |
国内では北海道北部のサロベツ原野、稚内、猿払、浜頓別周辺域にのみ分布する。国外では サハリンおよびシベリアからスペイン、イギリス、イタリア等のユーラシア大陸北部に広く分布する。 |
生息環境 |
湿原の草藪や低木林が典型的な生息環境となるが、人家周辺にも出現する。サハリンでは海岸近くの地衣の繁茂する砂原にも生息する。卵を親の体内にふ化まで保つ胎生の繁殖様式のため、地温が低い所でも繁殖が可能となり、爬虫類では最も北方に生息している種である。 |
生活史 |
道内では6〜7月頃が繁殖期になる。胎生で年に1回2〜8子を産む。孵化直後の幼体は全長約45mm。土中・木の根元などに巣穴をもち、天気の良い時に地上に現れ活動する。冬季は土中で完全に冬眠に入る。全長は140〜180mm、体重は3〜5gに成長する。 |
食性天敵 |
小型の昆虫類、徘徊性のクモ類等の無脊椎動物を主に捕食する。天敵は他のトカゲ類同様、肉食性または雑食性の鳥類、哺乳類と考えられる。 |
生息状況 |
本種は1961年、サロベツ原野での生息が発見されて以来、道北の湿原を中心に普通の草地でも確認されたが、現在まとまって生息がみられるのは分布域内の7、8箇所の湿原に限られてきている。 |
環境庁RDB1991 |
|
環境庁改訂RDB2000 |
|
水産庁1998 |
|
天然記念物 |
|
備考 |
|